Indie Game: The Movie Official Trailer

この日記でも何度も取り上げているように、ここ数年(10年かも)、インディーゲーム文化は隆盛の一途を辿っている。古くは超連射68k、洞窟物語といった国内でも有名なタイトルから、World of Goo、最近では未曾有の大ヒット記録更新中のMinecraftなど。個々の規模はメジャー流通タイトルに遠く及ばずとも、意欲的なデザイン、アートワークといった点で素晴らしい価値をもった作品がゴロゴロ生まれている。

そんなインディーゲーム文化とその開発者たちを追ったドキュメンタリーフィルム「Indie Game: The Movie」のトレーラーが公開された。

劇中で主にフォーカスされている人物はインディーゲーム界隈でその名を馳せる天才たち。ウルトラハードコアな2Dプラットフォーマーとしての手触りの面白さとキャラクターの可愛さでヒットした「SuperMeatboy」のEdmund McMillen とTommy Refenes。”時間巻き戻しパズル”の妙とゲーム史上に残る大どんでん返しのエンディングシークエンスで業界内外で最高の評価を得た「Braid」のJonathan Blow。そして2D+3Dの融合と言うべき素晴らしいアイディアと愛くるしいアートワークで今年中のリリースが待ち遠しい「FEZ」のPolytron代表、Phil Fish。

「このゲームが僕のアイデンティティなんだ」「人と繋がりたいからゲームを作ってるんだ」「失うものなんて何もない」。トレーラー中に彼らが口にする言葉を耳にすると、胸が詰まってどうしようもなくなる。

ゲーム作り(に関わらず全ての創作という行為)が行き着くところは、ひどく孤独な道に繋がっている。会社に属し、大規模開発に携わっているとしても、結局のところの”芯”は変わらない。命を削り、自分を極限まで追い込んだ時、やっと満足いく素晴らしいアウトプットができる。それはとても苦しく辛い。折れてしまう人も決して少なくない。

それでも、そんな思いを簡単に吹き飛ばす瞬間がゲーム作りには沢山転がっている。ゲームが完成した喜び。お客さんが遊んで楽しんでくれているのを観た時。画面の中をキャラが動いた時。その一つ一つが何物にも代え難い。そして何よりビデオゲームが好きで好きで堪らない。だから僕はこの短いトレーラーを観ただけで、ひどく胸が苦しくなって、ちょっと泣きそうになってしまった。自分がゲームを作る理由、ゲーム作りを生業にしようと思った理由がこの映画には必ずギッシリ詰まっているはずだ。

なお、この映画は完成に向けて現在鋭意制作中。その制作資金をKickstarter(Indie Game: The Movie – The Final Push by BlinkWorks — Kickstarter)にて募集している。

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