極私的Game of The Year 2025

会社組織の中でのディレクター(部長?本部長?よくわからん)的な肩書きになってから1年が過ぎた。仕事というか、忙しさ自体はこれまでと大きく変わらないのだが、その内容が明らかに変わった。
これまではザ・ビデオゲーム開発という感じで、ひたすら作品に向き合いながらのメカニクスのデザイン/チーム内での折衝や意思決定/スケジュール調整/クオリティコントロールといったものだったのだけど、今はと言えば、複数のPJの座組み設計、全メンバーとの週イチ〜月イチの面談、人事・採用、役員との連携みたいな事ばかり。
もちろん開発業務は炎上PJでスポット参戦してヘルプしたり、シニアリードとして管理したりといった事はやっているものの、それがメインでは無くなってしまった。
これは人生のステージとしてはある意味順調、良い事なのかもしれないが、個人的にはうっすらと寂しさを覚える日々。まるで『東京物語』での笠智衆の気分。

と、いつもの日記代わりの近況は置いておいて、今年プレイしたゲームは以下。去年の反省もあり、今年は意識的にゲームのプレイ時間を少しだけ増やした(意識しないと増えない時点でちょっと…という自覚はある)。例によってリリース日は考慮外。

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Automatic for.. 『Citizen Sleeper』

Citizen Sleeper – Jump Over the Age / Fellow Traveller (2022)

辺境のステーションにて彷徨う(複製の)魂

つい先日続編となる『Citizen Sleeper 2』がリリースされた今になって、リリース直後軽く触って以来ずっと寝かせていた「初代」のほうを今更やっとエンディングまでプレイ。

プレイヤーは、企業に所有される人工身体にデータ化された人格―“スリーパー”として、老朽化した宇宙ステーション「アーリンの瞳」に流れつく。この身体は企業が自由に遠隔で故障させることもでき、更に起動時の衝撃によりメモリーが破損しており記憶はおろか自身がどんな存在なのかも判っていない。プレイヤーはこのスリーパーとなり、人間でも機械でもない身体で、宇宙の片隅にある辺境のステーションを生き延びることになる。

この世界には、ストリートフード屋のエンフィスや謎めいた医師サビーヌ、ハッカーのフェンなど、善良さとしたたかさの間で揺れ動く多くのNPCが登場する。彼らは皆、自分や家族のために望む望まないに限らず日常茶飯事のように裏切りの中に生きているが、中にはそれでも善くあろうと誰かを助けたり自己犠牲を選択する瞬間があり、その物語を読むだけでも胸に来るものがある。対話はテキストで進み、美しく描かれたアートが添えられる。

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Kids are alright『Nuclear Blaze』

小粒でシンプルな消防士プラットフォーマー『Nuclear Blaze』を今更やった。
短期間での開発と自分の小さな子供へ向けたゲーム…という明確なコンセプトの基に作られたザ・職人仕事という趣で大変良かった。

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極私的Game of The Year 2024 (転)

毎年書いていることだけれど、今年もまた目が回るような出来事や環境の変化ばかりあった一年だった。

前半は18歳の後半から学業と並行してゲーム業界に入ってから20年超にして、ついに今年初のメンタルクリニックを経験し、薬をガリガリ食いつつ必死で仕事をしまくった。特殊な環境下でのリード~ディレクション業務が祟ったせいか不調にはなってしまったものの、腐らずなんとか乗り切れたのはファシリテーションの経験とスキル向上を日々体感できていたこと、過去に吉田豪の名著『サブカル・スーパースター鬱伝』を読んでいたことが大きい。

後半はといえば、組織改変により新会社への転籍&所謂部長?としてのポジション変更があったせいで慌ただしく、1on1の実施やキャリアプランのフォローなど、こちらも薬をガリガリ食いつつ会社組織としてのビルドを試行錯誤し今に至る、という感じ。

そんな事もあり、家に帰ってパッド/PCに触る余裕なんてなくVシネ(今はこう呼称するのは誤りだけど)の『日本統一』シリーズをハイペースで履修した結果、シリーズ初の映画作品『氷室蓮司』の舞台発表にまで行く事になったり、山口貴由の最高傑作『劇光仮面』の影響で昭和特撮ばかり観ていたせいで、本当に今年こそほぼゲームに向き合える時間が全然なかった。

映画『氷室蓮司』舞台挨拶の様子

あとは事務所に反旗を翻して戦う事を選んだNewJeans(Jeanz)に大感動して箱推しになったため、10月以降はひたすらそればかり聴いていた。

…という長い言い訳を一通り終えた上で、今年触ったゲームは以下。ほんと少ないな…

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メモ:メタファー:リファンタジオ体験版

地獄(人生初のロラゼパムでバフしないと乗り切れなかった)の18ヶ月くらい?のプロジェクトが一区切り付いたのとほぼ同じタイミングで『メタファー:リファンタジオ』の体験版が配信されていたので、ちょっと触った時点での感想をメモがてら残しておく。

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