The New-Old Schooler – バイオハザード RE:2

BIOHAZARD RE:2 (Capcom 2019)

Anthem(注:購入は1月下旬)までの「繋ぎ」として軽い気持ちで買ってみたのだけど、さすがメディア・消費者共に高評価なだけあって、思いのほか良くできていて驚く。旧作も遊んでいたんだけど、今作をプレイして、改めてゲームの作りとしてかなり手堅い&効率的なまとめ方に感心する。

前作(?)の『バイオハザード7』の新しい試みだったPOV方式から一転、ここ10年のベーシックなTPS方式に戻し、ベースの『バイオ2』の持つアクション性(主に「逃げ」の要素)に最適化。とはいえシューターに寄りすぎて失敗してきた過去作の同じ轍は踏まない調整も同時に行っているのが上手い。具体的にはゾンビが鬼のように固く、いくらヘッドショットを狙ってもそう簡単に死なない点。旧作にあった、「怯ませる / 誘って体勢をずらして切り抜ける」体験が自由なTPSと両立できているのがすごい。これは基本的にフィールドが狭い・窮屈な事も功を奏していると思う。

ゾンビの管理も理不尽な湧き・初期化も無い。あるとしても「1階の窓を破って湧く・塞ぐためのアイテムが有限」というのも上手い。そして旧作からの”華”、部屋を挟もうがハシゴを登ろうが追い続けてくるタイラントは言わずもがな。

パズル要素も全体的に見直し・取捨選択がされ、ストレス&不自然さは減りつつ適度なやり応えは残るいい塩梅。旧作でよく揶揄されていた「職員用通路なのにブロック押さないと通れない道」も無くなった。

というように、こういったゲームデザインとしての巧さもさることながら、旧作(というか第一作目の時点)からあった「やりこみ」の構造は改めて良いアイデアだな、と思った。

基本的にホラー(映画もゲームも小説も)は1回目の体験が最大級に恐ろしく、2回目以降は他ジャンルに比べものにならないくらい急速に鮮度(驚き)が落ちる。所謂ジャンプスケア含め、作品側の手の内を知ってしまうためだ。しかしそれを逆手にとったのが「タイムアタック」要素。覚えてしまって怖くないのなら、素早く効率的に攻略させて、そっちをゲームとして評価する考え方。何度もプレイして、内容を覚え、上手くなる事を「是」とする構造は本当に感心する。さすがカプコン第4開発部(当時)。

以上、PC&ワールドワイド版での感想。ちなみに本編クリア後、流れるように『Anthem』に浸かろうと思ったが、あちらが「・・・」な出来なので、無料アップデートされたチャプターも触る予定。

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