No Man’s Sky (Hello Games 2016)
Next Updateが適用されてから、就寝前になんとなく延々とやり続けている。
別に感動的なドラマがあるわけでも、別のプレイヤーとの一期一会がある訳ではないんだけど、プレイしながら、―馬鹿みたいだと思うだろうけど―常に薄っすらと感動している。
おそらく多くのゲーマーと同様、自分も2014年のE3トレーラーを観たとき、凄まじく興奮したのと同時に、小さくない疑念を抱いたのを覚えている。
実際その疑念は(残念ながら)当たってしまい、発売日と同時に購入したものの、翌日にはSSDの奥深くに沈んだきり、それからずっと浮上することはなかった。
開発元のHello Gamesは世界中から憎悪され、フロントマンのSean Murrayは詐欺師のようなレッテルを貼られ毎日石を投げられ続けた。半分は自業自得とも言えるんだけど、自分が当事者だったらと思うとゾッとする。
そして更にキツいのは、あきらかにこのゲームをHypedにした要因の一つ、SIEのゲーム事業トップである吉田さんがまるで他人事のように彼らを切り捨てた事。あれは全然関係のない自分でも「それはねーだろ」と思った。
Hello Gamesの面々がすごいのはここから。総スカンを喰らいまり、嫌われ者になってからでも延々とバランスの調整や新要素の追加、最適化といった大規模なアップデート(しかも無料で!)を続け、2014年に観せた「あのゲーム」に近づけようとした。そしてこの「Next」でマルチプレイを導入するに至った。
自分だったら絶対無理だ。ネット上では自分が作ったタイトルに罵詈雑言が並び、twitterでは延々と石を投げられ、名指しで詐欺師扱いされる。自分だったら一回ガッツリ謝罪して、ポストモーテムを公開。なんとか致命傷を抑えて、その後別のゲームを作ることで挽回を図ると思う。
でも彼らはそうではなく、このゲームを「終わったもの」としなかった。プレイしている間ずっと、自分はそこに、薄っすらとだがずっと感動してしまう。
まだ2014年の”公約”とは違うけど、いずれ彼らはそれを達成する日が来るんだろう。その日を楽しみに待っていたい。
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