毎年書いていることだけれど、今年もまた目が回るような出来事や環境の変化ばかりあった一年だった。
前半は18歳の後半から学業と並行してゲーム業界に入ってから20年超にして、ついに今年初のメンタルクリニックを経験し、薬をガリガリ食いつつ必死で仕事をしまくった。特殊な環境下でのリード~ディレクション業務が祟ったせいか不調にはなってしまったものの、腐らずなんとか乗り切れたのはファシリテーションの経験とスキル向上を日々体感できていたこと、過去に吉田豪の名著『サブカル・スーパースター鬱伝』を読んでいたことが大きい。
後半はといえば、組織改変により新会社への転籍&所謂部長?としてのポジション変更があったせいで慌ただしく、1on1の実施やキャリアプランのフォローなど、こちらも薬をガリガリ食いつつ会社組織としてのビルドを試行錯誤し今に至る、という感じ。
そんな事もあり、家に帰ってパッド/PCに触る余裕なんてなくVシネ(今はこう呼称するのは誤りだけど)の『日本統一』シリーズをハイペースで履修した結果、シリーズ初の映画作品『氷室蓮司』の舞台発表にまで行く事になったり、山口貴由の最高傑作『劇光仮面』の影響で昭和特撮ばかり観ていたせいで、本当に今年こそほぼゲームに向き合える時間が全然なかった。
あとは事務所に反旗を翻して戦う事を選んだNewJeans(Jeanz)に大感動して箱推しになったため、10月以降はひたすらそればかり聴いていた。
…という長い言い訳を一通り終えた上で、今年触ったゲームは以下。ほんと少ないな…
PC
- Baldur’s Gate 3
- 龍が如く8
- トキメキ!コイしたいライフ!
- ハードコア・メカ
- Dragon’s Dogma 2
- Elden Ring Shadow Of The Erdtree
- X-Angels ~正義で堕とせ!美少女ヒーロー~
- スノウブレイク
- The First Descendant
- Caves of Qud
- Spirit City: Lofi Sessions
- Sea of Stars
- Marvel Rivals
- Xenotilt
- Oxygen Not Included: The Frosty Planet Pack
Switch
- ユニコーンオーバーロード
- Castlevania Dominus Collection
- 発進!! ヒーロー基地DX
Xbox X
- 百英雄伝
- メタファー:リファンタジオ
- ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…
Mobile
- ラストオリジン
- ディズニー ピクセルRPG
- Pokémon Trading Card Game Pocket
- Marvel SNAP(継続)
大体メジャーどころだし自分らしい審美眼でフックアップできそうなタイトルも全然無いので、それは来年に期待頂くとして、自分なりに軽く触れたい、記録として書いておきたいタイトルだけ記していく。
メタファー:リファンタジオ
体験版を触って一記事を書いておきつつ本編に触れないのは流石にスタンスとしてダサすぎるのでここで。
実はまだクリアまで到達できておらず、近代ペルソナシリーズ恒例の、ラスト1ヶ月で解放される怒濤の選択肢解放&フリー行動タイムの途中で今年は終わってしまいそう。
方々で話題・議論になっているので今更感はあるが、結局のところやっていることは「橋野ペルソナ」のガワ違い。脚本のプロットや核となるテーマもほぼ同じなので、従来のファンからすれば「安心・安定」の作り。長年のターンベースのJRPGを作ってきているだけあり、「テンポの良さ・手触りの軽快さ」の磨きっぷりには、個人的には特に感心した。「お任せ」のAIも賢いし。開発期間が長くて遅延が続くプロジェクトの場合、(過去の自分のPJを思い返してみても)そこの調整・向上に手を出せず終わってしまう事が多いので…。
龍が如く8
冒頭の『日本統一』の視聴を決めた直接の原因は前作『龍が如く7 外伝』だったが、正直これまでこのシリーズのことを蔑ろにしていたところがあった。(個人的な理由として、10年以上前このシリーズに携わった友人の一人が酷すぎる労働時間により鬱になってしまったこともある)。初めてしっかりと本編を触れたのがこの『8』が初めてだったのだけれど、本作を作った方々には最大限の尊敬を送りたい。
シリーズで培ったグラフィック、実装、モーションその他リソースを上手く使って底上げされたボリュームはもちろん、何より脚本のバランス感覚が見事としか言い様がない。ギャグのノリは個人的に合わなかったけれど、本筋である春日一番とその周りが成り上がるのではなく「打ちひしがれても立ち上がる」物語には本当に胸を打つものがあった。
ただ、正直クライマックスで流す劇中歌が椎名林檎、とうチョイスには全く納得がいかなかった。ここ十数年の彼女の言動を考えると、(商業的な理由であることは当然理解している上で)描いてきたテーマでは流すべきではないだろう、と個人的に思えてならない。
ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…
ゲームそのものについては特に何かを言うつもりは無いのだけど、開発全般を担当したであろうアートディンクの職人肌が随所に光る渋い逸品だったことは記しておきたい。
原作の「DQ3」含め前時代の「旅」をゲームサイクルのメインとして設計されているRPGは世界の広大さを作るために上下左右の「面」を使ったレベルデザインを主体としている事が多いが、それに対して表現手法としての「HD-2D」は複数の理由で相性がものすごく悪く、企画提案の時点で多くの問題を孕んでいるのは開発ならすぐ気づく。また、移動速度は絶対に上げざるを得ず、さらにこつこつとしたレベル上げを強いる設計にはできないとなると、純粋な移植だけしてはプレイヤーが(無意識だったとして)自ら「一本道」のプレイングをはじめてしまう。そんな頭を悩ませる様々な問題をひとつひとつ、出来る事を堅実かつ実現可能で工数をいたずらに増やさないようなアイデアで解決していったアートディンクの皆さんにはもっと皆リスペクトを捧げるべきだ、と本当に思う。
Marvel SNAP
一年くらいプレイ放置していたものの、今年リリースされた期待作『ポケポケ』の出来が信じられないくらいに最悪レベルにひどくて幻滅しまくった結果、本作に復帰。
改めて遊べば遊ぶほど、このゲームはエポックメイキングな傑作だなと日々感心しきり(定期的に課金しているスマートフォンのゲームはこれだけ)。
もしかしたら休眠中からあったゲームモードかもしれないけど、特殊ルール「ハイボルテージ」の高アドレナリン・ハイスピード感の虜。体感120秒足らずでゲームが終わるのに戦略性・ランダム性があり、理不尽さがほとんど無いというのがすごい。
ところで、マジでポケポケはゲームとして破綻してると思うのは僕だけなんだろうか?元のポケカ本体のエキサイティングな所、納得感のあるランダム性が全部取っ払って、それを高速化のためと嘯いている事に怒りすら感じる。
以上。
改めて見ると本当にメジャーどころしか触ってない、フツーのゲーム好きおじさんとして一年が終わりそう。
来年は会社として若手のプランナーを全員ちゃんと「ビデオゲームが作れる人間」にするようにフックアップすることを第一目標としつつ、夏頃と比べて薬の量も減ってきたので、もうすこしゲームを触っていきたい。
それとは別に、ゲームの感想・レビューをするくらいならちょっとでも良い作品を作って社会に貢献しろっていう気持ちが常に頭をよぎるのはライター・批評家のトキシックなムーブ、もっと言うとウノコレ・タナソーが悪い。
来年もよろしくお願いいたします。
Staygold, Ponyboy.をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
あけましておめでとうございます。
年二回更新達成おめでとうございます!
今年は音楽の取り上げが…と思ったらnewjeanzがありましたわね…。
あんまり知らなかったので軽く調べても、
もう入り組んでて途中からだと事情がさっぱりわかりませんでしたわ!
Kadhja Bonet聞くたびにこちらのサイト思い出すので、
またがっちり書いてくださいませ…(期待
ゲームはずっとシヴィライゼーションとリムワールドしかしておらず、
steamの2024まとめで「今年遊んだゲームは旧作ばっかり!新作0!」てでてうーん…ってなりましたね。
旧作の味がまだするのでどうしても起動しちゃうんですよね~。
今年も応援しております!
いつもお読みいただき&コメントありがとうございます!もはや瀕死の自分のところにいつもコメントしていただける事励みになります。
>音楽
NJ以外でcopettyさんにお勧めできるやつでいうと…
最近のだと、Cindy Leeの「Diamond Jubilee」が良かったです。
あとは最近2000年代の完全に忘れ去られてるバンドの名盤を聴きなおすのにハマってまして、
チョコレートパフェってバンドの『四月』ばかり聴いてます。(Youtubeでフル聴けます)
>ゲーム
最近はDLCとかじゃなくて、買い切りタイトルでも普通にライブサービス的な感じでアップデート繰り返すので好きなタイトルから抜け出せないってのは本当にわかります。
自分も『Oxugen Not Included』ばかり起動しちゃうし…。
あと自分が捻くれ者なので、スカムっぽいルックのローレゾADV持ち上げるメディアの今更感に距離置きたくて買うけど遊ばないっていうか(Mouthwashingとか)。
性格悪いなーとは自分でも思います。
日本も世界も大変ですが、お互い息災でなんとか乗り切っていきましょう~