Hack, Slash, Loot (OddballDave 2011)
最近ずっと考えていることがある。ある種の人々が精神を落ち着かせる目的で寝る前に聖書を読むのと同じように、高ぶった気分を落ち着かせるためにビデオゲームを遊ぶ、という事ができたらいい。そんなビデオゲームがあるべきなんじゃないか、と。そのために直感で入力が行えるクイックな操作体系と、思考よりも反射でこなせるゲーム、例えば初期Wizardryのような作品がもっと必要なんじゃないかと常々思っている。
という事を考えていると無性にシンプルな反復系ゲームが遊びたくなって遊んだのがこの「Hack, Slash, Loot」。
見た目通りのローレゾオールドスクール風ビジュアルで描かれたローグライクRPG。
やってることはとにかく普通。4つの異なるクラスのキャラを選択し、与えられたクエストをこなすためにダンジョンを潜り続ける。それだけ。もちろんダンジョン構造は自動生成で、敵を殺してアイテムをルートし、徐々に装備を整えていく。名前の通りHackし、Slashし、Lootする。本当にそれだけ。
そんな今更なゲームがよく出来ている点、それは、軽快なテンポ、brickyなグラフィック構造とローグライクの相性の良さ。厳密に区切られたセル構造で組み立てられたローグライクゲームであるがゆえに、このカッチリとしたアートワークが妙に合う。そして常にやることが明確で、無心になってひたすら”こなす”心地よさ。そう考えると、「グルーヴ地獄Ⅴ」の超傑作ミニゲーム”ボールペンコウジョウ”のコンセプトが素晴らしく最高だって事がよくわかる。
しかしこのゲームの問題点は、一部マウス操作が要求される所。これがあるだけで、気持ちいいミニマル感がいちいち”はっ”となってキャンセルされてしまう。これはこの手のゲームでとてもクリティカルな欠点だったりするわけで。
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