別に好物でも何でもないのに、気がつけば袋一杯食べてしまう節分の豆。別に楽しいわけでもないのに、ただダラダラ反復して潰してしまうエアクッションの粒。それと同じように、とりわけ面白いわけでも何でもないのに何故か十時間もかけてクリアしてしまったゲーム。
その名は「Alien Shooter 2: Reloaded」。
定価$10未満でリリースされる、駄菓子感覚で遊べる”バリューゲーム”。そのジャンルの中でも、ひたすら見下ろし型Hack ‘n Slash*1ゲームばかりを開発し続けるロシアのデベロッパー、Sigma Teamが開発した一本。
内容は超シンプル。全方向からひたすら沸きまくるエイリアンの群をマウスで狙い、撃ちまくるだけ。マップ上に散らばるお金を集めてショップで装備をカスタマイズといった要素もあることにはあるけど、それも別に駆け引きもクソもあったもんじゃない。当然ストーリーも病院食ばりの薄味っぷり。
しかし、だからこそ、プレイに妙なトリップ感が生まれてくる。
「沸く」>「撃つ」>「肉片」…。この単調なサイクルがゲーム開始からエンディングまでひたすら続く。本当に全く変化もないまま、ずっと同じだ。銃撃音はやたらと小気味良く響き、赤い花が画面一杯に咲いていく。単純な動作とリズムの繰り返し、まさに洗脳で使われる常套手段の如し!
ゲームそのものを切り取ると、正直面白くも何ともない。プリレンダのキャラが動き回るクォータービューに感慨を持つ人だったらまだ何とか、というレベル。
でも何故かやっちゃうんだよなあ…。
*1:ただしアイテム探索/トレハン要素はほぼゼロ
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