生と死と緑と赤 – 『Papers, Please』

2013-08-19_00002

Papers, Please (Lucas Pope 2013: PC)

 

朝。

途切れない行列。
提出される書類とパスポート。
入国を懇願する人々。
有効期限切れやちょっとした書類の不備。
くまなく探し、不可の判を押す。
後ろに連なる、気の遠くなるほど長い列。
ため息を残し、遠ざかる人々。

手にはほんの少しの給料。
家に戻れば寒さに凍え、腹を空かし、咳が止まらない妻。息子。叔父。叔母。
食費、暖房で給料はほぼすべて飛ぶ。薬代はとても全員には行き渡らない。
俺と妻はここ数日何も食べていない。

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Not Good Vibrations –「Bioshock Infinite」

2013-04-30_00009Bioshock Infinite (Take-Two Interactive /  Irrational Games 2013)

以下まとまりのないメモ。

今作はその全てが「エリザベスのため」に設計されたゲームだった。徹底されたそのコンセプトは、物語を体験する、という点では素晴らしい結果を残した。しかし、ビデオゲームとしての体験において、この設計は強く足を引っ張ってしまった。

今作では戦闘中、弾薬/ライフ/ソルトが減ってくるとエリザベスがそれらを投げて補給してくれる。この機能は単純だが、エリザベスと共に戦っている感覚を持たせる。しかし、その代わりにスタックできるポーションが廃止された。共闘感を演出するため、その役割をエリザベスに持たせたのだとは思うけど、正直この変更は大失敗だ。

ポーションがない = リソースが現状のライフ/ソルトのみとなったため、戦闘そのものがただ「勝ち抜く」だけの瞬間的な障害になってしまった。

従来までは限りあるポーションに怯え、いかにプラスミドを効率的に使い、ダメージを受けずに敵を倒すか、といったサバイバルがあった。ただ勝つためにフルスロットルで戦っていればいずれ弾もポーションも切れ、いつ強敵に出くわすかもわからない。だからこそ一つ一つの戦闘に遊びがあった。そしてそれを更に一段階底上げしていたビッグダディとリトルシスター。何もしなければ無害、しかし相手にすれば圧倒的な強さのビッグダディ。まさにアンタッチャブルな存在でありつつ、上手く使えば敵に攻撃の矛先を向ける事さえできる。さらに、倒す事で手に入る莫大なリワード。遊びとして極めてソリッドかつ強力なリスク/リターンの象徴だった。

だが、今作はハンディマンもモーターパトリオットもそうじゃない。どんなに強敵だろうが、スクリプト通りに出現し、プレイヤーの前に立ちはだかる。プレイヤーに意思決定はない。出たら倒すだけの、ただの障害でしかない。

ただ、このデザインに落ち着けざるを得なかった気持ちも分かる。ネタバレが怖くてあまり突っ込んだことは書けないが、エリザベスとブッカー、二人の関係性を強くプレイヤーに感じさせる、これが至上命題だったことは容易に想像できる。後半から怒濤の展開を見せるシナリオも圧巻だった。そのために、構造を「ブッカー&エリザベス vs その他」に単純化したかったのだろうし、NPCが空気になりがちな戦闘中でもエリザベスの存在感を出したかったんだろう。実際、物語としてのBioShock Infiniteはとても強烈だったし、実際今でも時々エンディングの事を考える。

だけど、俺はもっともっと凄まじい「ゲーム体験」がしたかったんだ。PCの前から離れても、 ずっとうなされるような強烈な体験がしたかった。かつてIrrationalが作ってきたSS2、SWAT4、そして初代Bioshockの時のような。

2013-04-28_000082013-04-25_000032013-04-25_000202013-04-28_000252013-05-02_000302013-04-28_00004BioShock Infinite (日本語版) [オンラインコード] [ダウンロード]

No Way – 「Kentucky Route Zero」

2013-03-24_00008Kentucky Route Zero (Cardboard Computer 2013 : PC)

untexturedかつ、ギリギリまで頂点数をそぎ落としたソリッドなlow-polyスタイルと、ビスタサイズを最大限に活用した美しいレイアウトで、その発表から一気に話題に上がり、そしてIGF2013で当然のように「Excellence in Visual Art」を受賞したのがこの『Kentucky Route Zero』。

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極私的Game of The Year 2012

HotlineMiami 2012-12-30 17-09-28-95

はじめに

リードレベルデザインを主軸に各種ディレクション、シナリオ作業…と所謂中規模デベロッパでよくある光景の中、ひたすらどタイトなタイトル開発に四苦八苦した2012。そのせいもあって今年はあまり多くのゲームをプレイできなかった。

しかしそんな中でも、自分の心の琴線を激しく打つ作品というのはあるもので、その中のいくつかを簡単にピックアップしておすすめしたい。例によって、以下に挙げるゲームは「今年発売」ではなく「今年プレイしたゲーム」なのであしからず。

まずは今年覚えている限りの、プレイしたゲーム一覧(スマートフォンアプリ、ブラウザゲーム除く)。

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October Toys 「Outlandish Mini Figure Guys」Series1

2012-08-07 22.08.42_Rインディートイメーカー「October Toys」が独自展開しているオールドスクール的塩ビフィギュア「OMFG!」。モンスターそれぞれを自身のフォーラム上でのデザインコンペで決め、そして開発費をKickstarterで募るという、家庭内手工業的な方法で制作された正真正銘のインディペンデントな代物。

今回そのシリーズ1を購入したのでちょっと紹介。

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