- 出版社/メーカー: Electronic Arts(World)
- 発売日: 2011/01/25
- メディア: Video Game
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約8時間、難易度Nomalでクリア。
バイオハザードを代表とするホラー系アクションの金字塔を手本とし、それを見事なまでに高レベルで昇華させた前作。そして今作も十分満足できる仕上がりの一品だった。
基本的にDead Spaceシリーズには特筆したイノベーションは存在しない*1。ギミックをSF的なものに模様替えしたパズル要素と、ビックリ箱的なスクリプト、サスペンスホラー調のシナリオがあるだけだ。だけどその一つ一つが、アホみたいにハイレベルのモノで揃えられているんだから、面白くないはずがない。正直な話、遊びとしてやってることは前作とほぼ同じ。それでも、ストレスの少ない設計、誘導の上手いレベルデザイン、SF的おかず要素たっぷりなシナリオ展開のおかげで、僕は最後まで十分楽しめた。
今回は舞台が巨大な宇宙ステーションなだけあって、冷凍室やショップエリア、幼稚園など、視覚的な変化に富んでいる。そしてそれぞれの舞台に合致したスクリプトが組まれ、びっくり箱の連続であっても飽きさせない(幼稚園エリアは正直トラウマもの)。
また、ネクロモーフ(ゾンビ的な敵)との戦闘も、Kinesisを有効活用したPull>射出のオブジェクト利用が加わって、バリエーションに富んだ環境がゲームプレイにダイレクトにリンクするのも良かった。転がるオブジェクトも、ただの雰囲気ものではなく、新しいレベルに到着するたび「何が使えるか?」と意識しだす。この環境利用闘法*2を使いこなせるかどうかで、ゲームの難易度が大きく変わる。
気になった点としては二つ。
まず、先日もここで書いたけど、レベルデザインが洗練されているせいで、ある程度、スクリプトのイベントスイッチや開始のタイミングが読めてしまうこと。もう一つは(2周目用の”ハードコアモード”を除いて)デスペナルティが存在しないこと。
プレイヤーが抱く”恐怖”には、純粋なホラーとしての恐怖感と、「時間の喪失」に対する恐怖感があると僕は考えている。前者に関しては申し分ないほど訴求できているが、後者に関しては、たとえゲームオーバーになってもペナルティは無く、復帰ポイントもかなり細かく刻まれているため、時間のロスもほぼ無い今作では、ほとんど感じる事ができなかった。試しに心の中で「どうせ死んでもすぐ復帰できるからいいや」と唱えてみよう。不思議なくらいに、ゲームへの緊張が薄まるはずだ。
ただ、そういった細かい点を含めても満足度はかなり高い一品だった。3部作(?)の中間作特有の、エンディングの盛り上がりにやや欠けた印象は受けたけど、張られた伏線とその回収(step1, 2, 3, 4…)には唸らされた。良いゲームだなあ、コレ。
おまけ
ゲーム後半。バイオハザードマークの描かれたドラム缶オブジェクトに記された「東京駅」の文字。???
*1:RIGシステムとUIの洗練はは素晴らしいアプローチだと思う
*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9#.E5.B9.BC.E5.B9.B4.E7.B7.A8
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