重機人間ユンボルの終わりに

こんなにも面白くてトリッキーでパンチの効いたマンガ*1だったのに、悲しいかな大方の予想どおり終了。

面白さを理解できない読者がバカなのか、子供(と一部の女子)が読むマンガ雑誌の人気傾向に異を唱えるいい大人の僕がバカなのか、はたまた編集者がバカなのか。

切ないのは、「ユンボル」しかり「みえるひと」しかり読みきりから一切音沙汰がない「真波プー」先生しかり、僕が愛してやまない人、作品がジャンプ的には評価されないという、僕と彼らの嗜好に大きな溝が出来ていることを、何度目か分からない位のもう一度、容赦なく認識させられた事だ。

最後の最後、遠くを見つめるバルの佇まい。

僕はその姿に、同じく愛してやまないタイム涼介的な青さと清々しさを感じて、たまらなくなった。

国はひとつの命から生まれるってな
(中略)
オレ達道を作り続けるだけよ

*1:この作品、というか武井宏之先生の言葉遊びが死ぬほど好きなのだ僕は

石ノ森章太郎「ドラゴンクエストへの道」(作画:滝沢ひろゆき)

マンガ ドラゴンクエストへの道

マンガ ドラゴンクエストへの道

ゲーム屋を生業とする人間にとっては、かの聖典「まんが道」と双璧をなすと言っても過言ではない「ドラゴンクエストへの道」。会社に置いてあったのを発見し、相当久しぶりに読んでいたんですが、ダメですね。何度読んでも目頭が熱くなります。

全体的にエンターテインメントしている作りなので、このシナリオの全てがリアルだとはとても思えないですが*1、長い期間を経てついにマスターアップの瞬間、すぎやまこういちが電話越しに「DQ1」のフィールドBGMを鳴らした時、全ての登場人物が涙してしまう下りを読むと、どうしてもグッとくるものが込み上げてきます。

ここまでドラマチックな話が本当だったのかは分かりませんが、それでもマスターアップの瞬間に流した涙はきっと真実だったんだろうと思い、自分が体験してきた同じような感覚が混ざってしまって、どうしようもなくなる訳です。

時代こそ違えど、同じくマスターアップの瞬間の感慨深さは同じなんだろうと思います。たとえ作ったものがクソゲーだろうと、歴史に残る傑作だろうと、10億単位のプロジェクトだろうと、予算1000万未満の携帯ゲームだろうと、その瞬間の感慨深さは同じなんだろうと思います。

大声で叫びたくなる程の嬉しさと安堵と、ほんの少しの寂しさと。

*1:あと登場人物が総じて美形に描かれすぎでした。堀井雄二、Ⅳの頃にはもう簾頭だったじゃん

PS2「The Warriors」

The WarriorsThe Warriors-STATSThe WarriorsThe WarriorsThe Warriors

昨日の夜に届いたので、早速遊んでるところ。

簡単なゲームの説明をすると、79年に公開されたウォルター・ヒル監督の同名映画をゲーム化。

―とある夜、ブロンクスの公園にてNY中のストリートギャング達が集まる大集会が開かれた。その集会を取り仕切るは地元ブロンクスに住まうNY最大のギャング、「RIFFS」。

集会の最中、何者かの凶弾によってRIFFSのリーダー、サイラスが殺害される。そこで殺害の濡れ衣を着せられたのはコニーアイランドを根城にする「ザ・ウォリアーズ」。なぜ?俺達じゃない!

ウォリアーズのメンバーたった9人と敵対するは、NY中のストリートギャング。その数1000人以上。

果たしてウォリアーズの面々は、無数のギャング達の猛攻から逃げ切り、生きてコニーアイランドに戻ることは出来るのか?ブロンクスからコニーアイランド、短くも永遠のように長い、地獄の逃亡劇が始まる―

なんつって勝手に書いてみましたが、ゲームもこの基本的な流れを踏襲します。オープニングでこのRIFFSのリーダーが殺される所から始まりますが、ゲームはその数十日前からプレイすることになります。同じコニーアイランドを根城にする「デストロイヤーズ」*1との抗争や、ソーホーでのグラフィティコンテストに出ただけなのに、そこに巣くうイカレアートギャング集団「ハイハッツ」のボスのギャラリーを破壊することになったりと、事件発生までの各チームの関係やウォリアーズが恨まれるようになったかの経緯を徐々に理解していく事になります。

ゲーム性は基本的に「MANHUNT」に近い感じ。ミッションクリア型の1本道で、フィールドの自由度はそれほど無いです。ただ、出来ることは結構多くて、小銭を稼ぐために道行く人をカツアゲしたり、車に積んであるカーステを盗んだり、ショップのカギをピッキングして品物を盗んだりと、まさに”ロックスターイズム”は満載。ホームレスに金を恵んでやることもできます。

当然、↑のような悪事を働くと、心ある民間人が警察に電話し、すぐにNYPDが駆けつけます。そういうときは、物陰に隠れてやり過ごすか(ここがMANHUNTシステムと同じ)、その民間人を電話させるまえに殺すか、または犯罪する前に近くの電話ボックスを壊して置くかすれば大丈夫。効率よく金を稼ごうとすると、自然とこういう知恵が付いてきます。

また、本作のメインである複数vs複数のケンカもかなり良く出来てて、ケンカゲームにおける「ファイナルファイト」の次の段階ってコレだ!と言えるほど。敵を囲んでボコボコにしたり、ツープラトン的な合体ワザが出来たり、若干プロレスゲームの要素もありつつ、レンガを顔面に叩きつけたり、倒れた敵を踏みつけたりといった”らしい”事もバッチリ。

また、とにかくゲームに登場するキャラクターが立ちまくり(映画が元ですけど)。ゲーム中には沢山チームが出てくるんですが、その一つ一つがとにかく楽しい。コレは実際に絵を見てほらった方が判りやすいと思うので、興味があればゼヒ公式サイトを見てみてください。

Rockstar Games Presents THE WARRIORS

*1:前述のRIFFS殺しの真犯人はコイツら。ネタバレではないです。これは普通に判ります