PSPで「FFT」がリリースされるそうですね

世間の流れに沿って、現在参加中のプロジェクトも年末進行真っ只中。だだっぴろい会社に一人でチクチクと仕事をしてきました。休もうと思えば休める程度のスケジュールなんですが、最近よく耳にする「カルドセプト」問題が頭をよぎって、「人事じゃねーぞ」と身を引き締める日々です。今回もバグの温床に鳴りそうな場所ばかり担当になってしまったので、僕。

「カルドセプト」といえば、そのプランナーの若い子が*1グチ(とか業界の不満とか)をmixiに書いたはいいけど、ゴールデンマスター直前までゲーセン通いしていた事もバレてしまってユーザー(じゃない人も多数だろうけど)から集中砲火を浴びてる、っていう話がありましたね。

ゲームに限らず、音楽やら映画やら小説やらの全ての創造物において言えることですが、エンドユーザーはお金を出しているのであり、作り手はそれのおかげで生活ができてるわけです。つまり支払った分の対価を得られなければ、それは作り手が(原則的に)悪いのであって、責められて当然だと思います。どれだけスケジュールが厳しかろうが、予算が少なかろうが、まったく関係ない。全ては面白いかどうか、だけ。

ただ、同時に作り手も人間であって、飯も食べなきゃいけないし、眠らなきゃいけない。いくら仕事でもモチベーションが上がらない/保てないっていう事もあります。それは誰も同じです。宮本唯一神ですらそうです(そのはず)。

結局、ここでモノを言うのが「思想」であり「覚悟」なんだと僕は思っています。才能はたぶんその次。

僕が一緒に仕事をさせてもらってきた先人たちは、その点で本当にスゴかった。僕は携帯電話向けのゲームを十数本作ってきて、少しは自分に自信があった中で、初めてその人たちと仕事をしたんですが、完全に打ちのめされました。痛感しました。ああ僕は今までただのサラリーマンだったんだ、と。

どんなちっぽけな仕様だろうと、しょーもないキャラのセリフの一言だろうと、己を削って生み出す事ができるか。前時代的かもしれませんが、結局はそういう所がモノを言うんだと思います。僕はそう学びました。

なんでこんな話をしているかっていうと、PSPで「FFT」が出るという事を会社で読んだからです。

10年前、僕の中で教典と化している「タクティクスオウガ」の(ある意味)続編だった本作を遊んだときの驚嘆と感動、そして嫉妬を鮮明に思い出したからです。

今作ってる作品が、僕の代表作のひとつになるよう、がんばろうと思います。

◇FFT公式サイト:http://www.square-enix.co.jp/fft/

*1:「若い子」って言うような年になったのか僕は…。落ち込むなあ

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